英単語のスペリングと発音の関係は、7割ほどが規則的と言われており、
その規則はフォニックスルール(phonics rules)などと呼ばれています。
今回はそのうち「サイレント e の法則」のなかで、単語の最後が「e_e」になるタイプをご紹介します。
「サイレント e 」は単語のいちばん最後の e であり、この e は発音しません。
なお、「e_e」のうち ” _ ” のところは a, i, u, e, o 以外の文字(子音字)が入ります。
Pete /píːt/ 【 ピート (人名)】
を見てみると、
二番目の e はアルファベットの読み方、イー /íː/
ですが
最後の e は発音されません。
最後の e は二番目の e をイー /íː/ と読むための印みたいなものです。
あとは例をみてみましょう。まずは中学レベルの英単語です。
中学レベルのものでこのルールが適用できる単語は以下でほぼ全てだと思います。
中学レベル
- eve /íːv/
イーヴ 【 前夜 】 - we‘ve /wiːv/
ウィーヴ 【 we have の短縮形 】 - these /ðíːz/
ズィーズ 【 これら 】 - scene /síːn/
スィーン 【 場面 】 - Pete /píːt/
ピーt 【 (人名) 】 - Steve /stíːv/
スティーヴ 【 (人名) 】 - theme /θíːm/
thィーム 【 テーマ 】
次は少し長めです。
- athlete /ǽθliːt/
エァthリーt 【 運動選手 】 - complete /kəmplíːt/
クンプリー t 【 完成させる 】 - extreme /ɪkstríːm/
イクストゥリーム 【 極端な 】 - delete /dɪlíːt/
ディリー t 【 削除する 】 - Japanese /dʒæ̀pəníːz/
ヂェァパニーズ 【 日本人、日本語 】
一般レベル
結構むずかしい英単語もあります。
academe(学問の世界)で使われるような単語が多いですかね。
plebe /plíːb/
【 (兵学校の)新入生 】
glebe /glíːb/
【 教会の畑 】
grebe /gríːb/
【 カイツブリ(鳥) 】
cede /síːd/
【 割譲する 】
Swede /swíːd/
【 スウェーデン人 】
scheme /skíːm/
【 計画、たくらみ 】
meme /míːm/
【 ミーム(生物学) 】
mete /míːt/
【 割り当てる 】
Crete /kríːt/
【 クレタ島 】
gene /dʒíːn/
【 遺伝子 】
eke /íːk/
【 補う 】
breve /bríːv/
【 短音記号 】
少し長めのもの
obsolete /ɑ̀bsəlíːt/
【 廃れた 】
compete /kəmpíːt/
【 競争する 】
deplete /dɪplíːt/
【 使い尽くす 】
effete /efíːt/
【 衰えた 】
replete /rɪplíːt/
【 充満した 】
secrete /sɪkríːt/
【 分泌する 】
discrete /dɪskríːt/
【 分離している 】
academe /ǽkədìːm/
【 学問の世界 】
blaspheme /blæsfíːm/
【 冒涜する 】
morpheme /mɔ́ɚfiːm/
【 形態素(言語学) 】
phoneme /fóʊniːm/
【 音素(言語学) 】
supreme /sʊpríːm/
【 至高の 】
serene /səríːn/
【 のどかな 】
Irene /ɑɪríːn/
【 アイリーン(人名) 】
trapeze /træpíːz/
【 空中ブランコ 】
例外
規則には例外がつきものです。
fete /féɪt/
【 祝日 】
Hebe /híːbi/
【 ヘーベー(ギリシャ神話の神) 】
それぞれフランス語とギリシャ語由来でしょうかね。
Hebeは最後の e が/i/で発音されています。
※カイツブリ(grebe)は漢字では「鳰」と書き、「水に入る鳥」を意味するそうです。
スペリングと発音の関係は以下の本が参考になります。
『アメリカの子供が「英語を覚える」101の法則』
フォニックス関係で kindle 版が出ている本はまだ少ないので助かります。
私はkindle版を購入しました。
『高校入試 グループでまとめて覚える中学英単語』
中学レベルの英単語本でフォニックスを扱った本は珍しい気がします。
ダウンロードできる音声もあるので便利です。
今後の授業で使うかもしれません。