限定詞について

限定詞は英語の習いたてで登場しますが、教科書ではあまり正面から扱われないので補足用に作成したものです。
初心者向けなので細かい説明はなるべく省いているつもりです。

限定詞とは

a, an, the, my, your, this, some, John’s などを限定詞という。
とくに a, an, the を冠詞という。

これらは名詞の前につく。
例: a dog, an apple, the room, your friend, this building, some juice, John’s cat

※ an と one の音の類似からもわかるように、anは1つのもの(単数形)に使う。an から派生した a も同じ。

※ the は話し手と聞き手がともに分かっているものに使う。the room と聞いたら「あ~、あの部屋ね、わかるわかる」となるはず。

限定詞は必ず要る?

では逆に、名詞には必ず a, an, the, my などの限定詞がつかなければいけないのだろうか?というとこれは違う。


Water boils at 100 degrees. 水は100度で沸騰する。
The room is full of people. その部屋は人でいっぱいだ。

可算名詞の単数形には限定詞!

限定詞が必ず要るのは、可算名詞の単数形のときである。

可算名詞の例は dog, apple, friend などで具体的で形がハッキリしている物が多い。
可算でない名詞は water, sand, wood, love, news などで液体、粉、 材料や素材、 抽象的なものが多い。

限定詞がいるのは、可算名詞の単数形のときだった。

つまり dog は単体では使えず、a dog, the dog, my dog などの形にしないといけない。
I like dog. などと書くと変な意味にとられる恐れがある。

可算名詞以外は?

とはいえ 可算名詞の単数形以外で限定詞を使わないかというとそうでもない。

dogs は複数形なので単体で使ってよいが、伝えたい意味によっては the dogs など限定詞をつける。
a dogs などは意味からしておかしいので不可。

water も the water とすることがある。

実際にはどうしよう

実際に英文を書いたり問題を解くときは、上のことが分かっていてもなかなか難しい。
可算名詞かどうかという違いが難しいときもあるし、go to school など例外に見えるものもよく出てくる。

ひとまず書いた英文の名詞は、a, an, the などが抜けていないかチェックしよう。

とくにa, an の抜けが目立つので、単数形の名詞はチェックする癖をつけよう。

それだけでもかなり間違いは減らせるはず。

参考文献

以下を参考にしました。というよりこの2冊は常に参考にしております。

綿貫陽, マーク・ピーターセン, 表現のための実践ロイヤル英文法, 旺文社, 2006
安藤貞雄, 現代英文法講義, 開拓社, 2005